家庭で血圧の測定

高血圧基準徹底のパンフレット作成で降圧剤への不安も

日本では高血圧の判断基準である数値を「最高値(収縮期)が140mmHg、最低値(拡張期)が90mmHg」以上が維持された状態とし、この基準値を超えないようにとしています。ところが近年、日本人間ドック学会と健康保険組合が連合会が「最高値(収縮期)を147mmHg、最低値(拡張期)を94mmHg」という基準案を発表したため、メディアでは「基準緩和へ」と大きく報道しました。そのため、高血圧や糖尿病などの悩みを抱える患者達からは、「自分は病気ではないのか」「降圧剤を飲み続ける必要があるのか」など、基準値や降圧剤服用に関する多くの戸惑いの声が上がりました。
こうした緩和された基準値や患者からの様々な声を聞いて、日本高血圧学会では「基準値が緩和されたかのような間違った印象は、メディアの報道によって患者らに根強く残っている」として、基準値徹底のため高血圧基準値に関するパンフレットを作成しました。
このパンフレットは3種類作成されており、血圧に関する講演会などでもそのまま使用することが可能なものとなっています。これら3種類のパンフレット全てにおいて、人間ドック学会などが設定した基準値147/94mmHgに×印を付けて、「140/90mmHgが正式基準値でありまた世界的基準でもある」と強調し、将来合併症を引き起こさないためにもこのレベルを超えないことを重要視しました。
さらには、糖尿病と高血圧が合併すると、脳卒中や心筋梗塞などの生命を脅かす病気にもつながる可能性があるとして、糖尿病患者には「最高値130mmHg、最低値80mmHg」という、基準値よりも低い値に設定したガイドラインを発表しました。そのため糖尿病患者は、降圧剤などを用いて基準値まで降圧しなければなりません。
日本医師会では、「基準値」は「基準範囲」ではなく「臨床判断値」を重要視するべきとしています。